オーディオ・プラグイン解析ツール Plugindoctor で遊ぼう! を読もう!

学校の教科書にも使われたりしている、とーくばっくを書いたDavid Shimamotoさんの新刊、「オーディオ・プラグイン解析ツール Plugindoctor で遊ぼう!」が近々、ネット通販及び即売会にて発売されます。

コタツは最高だな

リンク
オーディオ・プラグイン解析ツールPlugindoctorで遊ぼう!のご案内 (本の公式ページ)
Plugindoctor (ソフトの公式ページ)
とーくばっく~デジタル・スタジオの話のご案内 (本の公式ページ)

この本を作るあたって少しばかりお手伝いさせていただいた絡みで、一足早く本をいただきました。
David Shimamotoさんの前作であるとーくばっくを読んだ時にも書いたように、この本がどんな物なのか、ということについて、買うかどうかを悩んでいる方の背中を押すため、ちょっと書いてみようと思います。

本の構成

大きく2部構成です。

前半は Plugindoctor で計測可能なデータについての説明が行われいます。
私はこの本が届く前に、Plugindoctor を購入していました。
本が届いてすぐに本の内容を確認しながら、Plugindoctor を使って使用頻度の高いプラグインについて調査を行ないました。
一部計測内容が複雑であり、計測結果の読み方が難しいものはありますが、おおよそ計測可能な項目について理解することができました。
Plugindoctor 自体のマニュアルについては目を通しておらず、計測項目がおおよそ理解できたのはこの本のおかけだなと思っています。

後半は Plugindoctor による調査の結果に対する著者の考察が主な内容になっています。
こういうグラフが出てきた場合にはこういうふうに考えることができるのか、という実例集として非常に役に立つと思います。

この本の良いと思うところ

文面により知識を共有するだけでなく、読者自身がさらに自分の興味に基づいて自身で調査を行うために必要な情報が記載されていることが良いなと思います。
是非、Plugindoctorのソフトウェアを購入して、この本を片手に、普段お世話になっているプラグインたちのことをもっと知ってみてはいかがでしょうか。

自分がよく使うプラグインを実際調べてみた

自分がよく使うプラグインについていくつか調べてみました。
数時間くらいですが結構いろんなことが分かりましたので、こんなことがわかるよ、という例を書いてみようと思います。

  • 同じアナログのEQをモデリングしたプラグインで、同じようなパラメータに設定しても結果が全然違うことが目で見て明らかにわかった。音が違うという印象がもともと強かったが、実際にぜんぜん違うことが明らかになった。
  • アナログEQのモデリングプラグインに音を通しただけで歪みが付加されることが目で見てわかった。また左チャンネルと右チャンネルで歪み方が若干違うことが目で見てわかった。
  • 通すとスッキリすると思っていたアナログのモデリングのEQは、通すと実際に低音がroll offし、高音が持ち上がっていることが目で見てわかった。自分の感覚が計測上も正しいこともわかった。

ほんの触りですが、こんな感じでいろいろわかりました。
どうですか?わかりたくないですか?

まとめ

本と一緒にソフトも買いましょう!
いつも使っているvstを調べてみれば結構いろいろわかる!
感覚と計測データの関係についてもわかるようになって捗る!

オーディオ・プラグイン解析ツール Plugindoctor で遊ぼう!
もうすぐ発売です!

もう一回リンク
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ノートPCを新調したりVPSを乗り換えたりした

なんか、最近、普段家で使ってるコンピューター周りを色々変えたのでそれについて書いてみる。

ノートPCを新調した

2014年頃のmacbook air 11inch から、色々悩んで2019年のmacbook pro 13inchのusb c端子が4つついてる方に乗り換えた。VMなどをそれなりに動かすことになるだろうと考え、メモリは16GB、SSDは512GBにした。
新調の一番の理由は、コタツを導入したのでコタツで色々できるようにしたかったけど、それには5年前のmacbook airでは主にメモリの量を中心に辛いと感じることが増えてきたこと。
新調にあたっては、現行の各種macbookはusb cしかついていないことが気に食わず、windows のノートPCにしようかなとも思ったのだけど、そうすると、ctrl + p,n,f,b あたりでのカーソルの移動ができない場面が増えてストレスを溜めるのだろうなぁと思ってしまったので、結局macにしてしまった。

usb cについては、実はあんまり外に何かを付けて使うということ自体がないけれど、もしもつけたとしても、電源やら画面やらを1本のケーブルにまとめられて、今はもう便利だとしか思わない。
昔は、usb cからいろんな端子に変換するための変換器みたいなのの種類が少なかったり値段が高かったりで大変だったみたいだけど、2019年だともうそんなでもないのかなと思った。

そんな感じで、家に帰ってきてもコンピューターいじるときは机と椅子に座ってガッツリと向き合うしかなかった状態が、こたつで緑茶でも飲みながらのんびりと色々する、みたいに変わった。

あと、結構前だけどテレビにkindle fire tv stickを刺した。なので、家族と一緒にスマホで撮った写真をみたり、webページを一緒に眺めたりといったときも、kindle fire tv stick に Air Playで接続してさっさとテレビに画面を表示できるようになった。これが想像以上に便利で、テレビは見るだけのものから、家族の間で情報を共有するための道具に変わってきたな、みたいな意識の変化があった。

windowsのノートPCを選んでいたら、Air Playではなくmiracastで画面を表示することになると思うんだけど、miracastについては使ったことがなく、どの程度使い勝手が良いものなのか知らない。実際のところどんな感じなんだろうか。

VPS乗り換えた

かれこれ7年くらい、sakuraのVPSを何度かインスタンスのタイプを乗り換えつつメインで使い続けてきたけど、支払いが月極なので、遊ぶ際にインスタンスを新しく作ったり破棄したりといったことがやりづらくて辛いという理由で、色々お試しするときののVPSについては別の海外のVPS業者の日本リージョンを併用している状況が1年ほど続いていた。
(sakuraにおいて、インスタンスを上げたり壊したりといった用途には、おそらくsakuraのVPSではなくsakuraのクラウドが想定されている。だから、自分がsakuraのVPSがターゲットとする客ではなくなってしまったので辛いという話であって、sakuraのVPSのサービス内容が良くないというわけではないと思う。)
海外VPSを1年使って、これと言ったトラブルも特になかったため、sakuraの方は引き上げ、海外VPSの方に一本化した。
もともとsakuraにメモリ2GBのインスタンスが1台、海外VPSの方にメモリ1GBのインスタンスが1台あったが、これを4GBメモリの海外VPSに1台にまとめた。
値段的にはsakuraのメモリ2GBと海外VPSのメモリ4GBが同じ価格だったので、月々の支払いは減ることになったし、管理対象も減ったし、いい感じだなーと思っている。

引っ越しにあたり、勉強も兼ねて、ホストOSの上にソフトを色々インストールするのは控え、全部dockerコンテナの中に入れた。全部のサービスをdocker-composeで管理するようにした。
結果として、自分がどういうサービスを立てているのかということが明確になって、覚えておかなきゃいけないことが減ったので良かったなぁと思った。

あ、なので、このblogも実はお引越ししたあとだったりします。なんとなくテーマも変えました。

k8s のクラスタを組んでその上に全部移すということも考えたけれど、自分が動かしっぱなしにしておきたいアプリケーションの総量に対して、k8s 自体の主にメモリに対するオーバヘッドが大きすぎてなんかもったいない気がしたというのと、スケールアウトしなきゃいけないほど上で動くアプリケーションが増えたり減ったりするわけでもなく、コンテナ冗長化をかっこよく行う必要も特にないなーと思ったので、シンプルにdockerとdocker-composeで全部済ませてしまうことに今回はした。
k8s がこなれてきて、オーバヘッドがあんま気にならないくらい小さくなってくるというか、オーバーヘッドが小さい構成も手軽に組めるように状況が整ってきて、自分自身がそれを使いこなすノウハウがこの先数年で溜まったら、k8sベースにすることもあるのかもしれない。と思う。

なんかまぁ、そんな感じです。
全部コンテナに入って取り回しが良くなったので、調子よく色々やっていきたいなー。

apple と任天堂は似ていると思った

友人宅で何気なく撮った写真が盛大にtwitterでバズった。


なんでこの写真がこんなにバズったんだろうって考えてみたのですが、よくわからなかったので、とりあえず、最近自分が思っていることを、このバズにかこつけて書きます。

あくまでも自分が思ったことを書くだけなので定量的じゃないんだ。もうしわけない。

なぜこの写真がこんなにバズったのか

付いた返信が多すぎて全ては読めていないのですが、大部分は
「昔使っていた」「懐かしい」「いつの写真だ」
という、リアルタイムでiBookのことを知っている人によるもののように思えました。

その一方で、
「見たことがない」
という返信もありました。

ここからわかることは、昔iBookを見たり触ったりしたことがある人は、その記憶をしっかり留めており、また、昔iBookを見たり触ったりしたことがない人にとっても興味の対象となっている、ということなのかなと思います。

昔見たことを覚えていたり、見たことない人が、非常に古いものにもかかわらず興味を持ったりするのは、ひとえにその特徴的な外見にあるのだろうなと思います。

この外見によって得することは外見以外にはないように思えます。
この外見であることによって、cpuの動作が早くなるとか、メモリが多くなったり早くなったりするようなことはないはずです。
でも、こういう性能とは無関係な特徴こそが、長期的に人に記憶してもらったり、興味を持ってもらったりするために大切だった、ということなんだろうなぁと、今回のバズを眺めながら思いました。

このiBookはおよそ20年前のものですが、性能的な面で言えば、当時のCPUやメモリの速度や量、ディスクの速度や量なんてのは、現代のそれから見ればどうということはなく、その価値は大きく目減りしたように思います。
でも、この外見は、依然としてオンリーワンであり、その価値は、CPUやメモリほど大きく目減りしていないように思います。
むしろ、20年間、その記憶を留めさせ続けることができたという点で、その価値は日々向上しているのかもしれないなとすら思います。

価値を保ち続けることができたのは、性能ではない面に多大な注力が行われた結果なのだろうなぁと思います。

ふと任天堂のゲームを連想した

任天堂は、かれこれゲーム機とソフトを35年間作っている会社ですが、そのソフトはiBookと似たような特徴を持っているなと思いました。

ゲーム機は、世代を重ねるごとにCPUやらGPUやらの性能が上がり、映像や挙動のリアリティが追求可能となって来ています。
実際にこれらを追求するゲームがある中で、任天堂は、いつも、あえてこれらを追求していないように思えます。

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドは、すごく面白いし、自分も150時間くらいは遊びましたが、あの映像表現が、現在の他のゲームと比べて取り立ててリアルだとは思いません。
でも、リアルではないからこそ、将来、技術が更に進歩しCPU/GPUの性能が向上し、もっともっとリアルな表現が可能になったときに、
リアルさとはことなる価値が、薄れることなく、改めて浮かび上がってくるのではないでしょうか。

20年後に思い出すものは何だろう

20年後に思い出すものは何だろう、と思います。

Macbook AirやMacbook Proの液晶の天板のりんごマークが光っていたことは、今回のバズと同じように語り草になるでしょう。きっと。
性能向上に寄与しない特徴だからこそ。

あなたは何を思い出すと思いますか?

20年後に思い出してもらえるものはきっと計画的に作れる

20年後も思い出してもらえるということに価値を見いだせるのなら、定量化できない部分にあえて特徴を作り込むといいのかもしれないなと思いました。
直接触ったり、見たり聞いたりするものに限定される話のような気はしますが。

普段、どうしても性能や機能に着目して物を見がちですが、そうじゃない部分も絶対大切だよなと、そう思わせてくれたバズでした。

日立製作所を退職します

12年お世話になった日立製作所を退職します。
いやー自分が転職するとは思ってなかったなぁ。
むかしむかし、テスさん に「俺が、こいつは転職するなと思った人は必ず転職する。だから、ちゃーりーは転職する。」みたいなことを言われて、そんな馬鹿なーって思ってたんですけどね。

以下、聞かれそうな事。いろいろ聞かれるたびに書いて問題なさそうなものは書き足していきたい。

次の会社は?

決まっています。4月15日から新しい会社へ所属になります。職場の最寄り駅は赤坂見附駅です。近くで働いてる人とか近くに住んでいる人と遊びたいです。
行き先の会社は、直接捕まえたりとかtwitterのDとかで聞いてください。

まー然るべきタイミングでfacebookの所属を書き換えそうな気はします。

日立のグループ会社への転出なの?(4月9日追記分)

ちがうよ。

引っ越すの?

現在、今の職場にすごく近いという理由で戸塚に住んでいます。で、転職後には、職場まで電車通勤でもろもろ含め片道1時間くらいにはなりますが引っ越しません。
上の子がもうすぐ4歳、下の子が1歳で、子供の人間関係もできてきていますし。
僕も生まれてから一番長く住んでいる場所が戸塚で、戸塚という場所にはかなり思い入れがあるので。

戸塚、いいところですよ。みんな引っ越してきて。

最近買ったものとか

年明けてそこそこ経ったけど何も書いてなかったので、最近買ったものでも書いておこう。

IK Multimedia MODO BASS

物理モデリングエレキベース音源です。
公式ページ。

従来のサンプリングによるベース音源では、スライドなどのアーティキュレーションが思ったように打ち込めず、もう、自分でベース弾くために練習するかと思った時期も一時はありましたが、物理モデリングのおかげで、任意のスライドをMIDIで入力可能となったので、ずっとパソコンに向かってマウスをカチカチとし続けるだけの人間としての一命をとりとめました。

で、早速使ってみたのがこれです。もともとは別の音源を使ってベースを入力していたのですが、途中で差し替えました。
細かいですが、3分54秒あたりのブレイクからの戻りあたりのベースのスライドとか物理モデリングの良さです。良い。

Teenage Engineering OP-Z

こんなかんじの可愛い楽器です。

昔からOP-1が欲しくて、ずっと我慢してたんですが、新機種が出て、自分にフィットしそうだし、たまたま在庫もあったので勢いで買いました。

すごく小さい割にできることが結構多くて、布団の中でゴロゴロしながらなんか作ったり、電車移動中になんか作ったり、というのにとても適した機材だと思います。

全ての操作がステップ入力だけで完結せず、どうしてもリアルタイム入力が必要になる瞬間があるのですが、それでも、楽器の演奏がが苦手な人が音楽制作への距離を一気に詰めるのに適した機材ではあると思います。

ちょっと時間があるときにピアノの前に座って弾くとか、ギターを手にとって弾くとか、そういうのに相当することを電子楽器で可能にできます。とても良い。なんだかんだで毎日触ってます。

なんとなく作ったループをおいておきます。twitterに都度アップしているものと同じです。



基本的にはステップシーケンサによる入力を行う機材で、ステップシーケンサの作りはElektronのものに近いです。
ざっくり言えば、パラメータロックとマイクロタイミングがあります。

自分が所有していてよく知っているElektronの機材はOctatrackになるので、具体的にはそれとの比較になるのですが、Octatrack(を始めとするElektronの黒パネル以降の製品群)と比べると、各種パラメータの直交性を犠牲にする代わりに、少ないボタンやLEDで多くのことを実現できるような作りになっています。

Octatrackの各種パラメータは直交性が高いため、その性質に気づくと、「この操作をするとこうなる」ということを、実際に操作する前からかなり高い精度で推測可能になります。
そのため、この性質に気づいたタイミングで、一気に学習カーブが立ち上がり、使いこなせるようになります。
私はこれがOctatrackというかElektron機材の最大の利点だと考えています。

一方、OP-Zは、パラメータの直交性が曖昧であるため、こうしたらこうなる的なことを推測するのが難しいです。
実際に試してみて、「あーこの操作をするとこうなるのねなるほど」という知識を少しずつ蓄積する必要があり、Octatrackに存在する、気付きと急激な学習カーブの立ち上がりは存在しません。
ある日突然、急激に使いこなせるようになったりはせず、煩雑な点も多いです。
ただ、それでも毎日触りたいと思う、そして実際に触ることを可能とする、小ささ、気軽さという異なる魅力を備えています。

楽曲制作のために、iPhone用のKorg GadgetやiMaschineを買って触ってみたけど、しっくり来なかったという人が触ると、ものすごく開眼することもあると思いますし、リズムマシンにまだ触ったことがないという人が最初に触るものとしても、価格面や昨日の複雑さと行ったハードルはありますが、いいものなんじゃないかなと思います。

直交性っていう単語を当たり前のように使ってますが、これ、情報系の人にしか通じないですよね。
もっと一般的に通じる良い言い方ないんですかね。

Textastic と Working Copy

iOS向けのテキストエディタとgitクライアントの定番。買いました。
Textastic
Working Copy

もともと、自力でgitを組み込んだ簡易なエディタを作ろうとしていて、実際にそこそこ動くものができたんですが、手元にあるmacbook airが非力で開発がイライラして進まないので、いっそのことありものを買ってみようと思って、買ってみたらかなり良かったので当分これで行くってことに決めました。

自分が普段書いている日記やこのblogの下書きは、今はvscodeで書かれていて、ファイルをsaveするたびにsave時のフックが動いて、そのフックから呼び出される処理内で、git add、git commit、git push を自動で行うようにしてあり、つまり、常に最新のメモがweb上のgitレポジトリにpushされた状態になっています。

この日記を家の外を携帯だけ持って歩いているときに簡単に参照・変更するための仕組みが欲しくて導入しました。

世の中には、google documentとか、evernoteとか、その手の、文章をネットワーク上に置いておくサービスっていうのが結構いろいろあるんですが、それで使えるエディタはブラウザ上のものだったり専用のものだったりしますし、データの格納方式もプロプライエタリなもので自由さに欠けるなぁと思ったりもします。

一方で、markdownで書いて自動でgit pushまでするようにテキストエディタを設定できれば、最近だとgithubやgitlabのプライベートレポジトリも無料で使えますし、
エディタは好きなものは使えていいと思うんですよね。
まぁ、そんな感じです。

で、TextasticとWorking Copyを導入していろいろ調べてるタイミングで気づいたのですが、何やら x-callback-url たる、
なんか別のアプリを呼び出すための仕様の拡張みたいなものがあるようで、任意のx-callback-urlをsave時に呼ばせてくれるような設定項目をテキストエディタが用意してくれたら、save時にgitクライアント呼び出して自動でpushまでできるようになりそうなのになぁ、とか思いました。

現時点で既にそうなってるのか、技術的に実現可能なのか、実現不可能なのか、どれなのかわからないですが、時間があるときにどんなもんなのか、調べてみようかなと。